メキシコトリオ (町田ノイズ) 2016年3月19日
メキシコトリオが初めて町田ノイズに登場したのは2014年11月。
皮膚がビリビリと震えるほどの衝撃と熱にうなされるような興奮を音楽で味わうことができるんだと、その日まで僕は知らなかった。
2016年3月、1年と4ヶ月ぶりにメキシコトリオがやってきた。
チーズケーキを頂きながら、関連のCDが並ぶのを眺める。Oncenth Trioもまた聴きたい。
開演前の楽器の並ぶ様子にもいつも見惚れてしまう。
「メキシコトリオ + 浅川太平」
森田修史 (ts)
岩見継吾 (b)
永田真毅 (ds)
+ 浅川太平 (p)
森田修史 (ts)
岩見継吾 (b)
永田真毅 (ds)
+ 浅川太平 (p)
浅川太平さんを初めて聴いたのは自身のアルバムリリースに合わせたソロピアノライブだったけれど、メキシコではまた別のスタイルで聴かせてくれる。
森田修史さん、リズム陣の渦の中で堂々たるサックスで暴れ回る。
記憶に残ったのは、噛み付くような永田真毅さんの目線と…笑顔。
1st.
1. 「滝の見える風景」
2. 「Bar Time」
3. 「バツ」
口数の少ない穏やかな人にも激情も欲情もあると気付かされるかのようなバラード。
4. 「Muito Bonita」
ど真ん中のジャズ且つダンスミュージック‼︎
きっと岩見継吾さんほど激しいベーシストはいないかもしれない…普段の笑顔とのギャップがたまらない。
この日の席は永田さんの真ん前。
迫力!
サックスがノイズの傘ランプに照らされて、唸り続ける演奏にアタマとカラダが揺らされる。
2nd.
1. 「19ループス」
かなり難曲とのこと。浅川太平さん作曲。
2. 「ブラザー」
メキシコが時々共演する林栄一さんの曲。
3. 「食物連鎖」
森田さんか移住して、初めて鳥を締めた時に降ってきた曲とのこと。
レゲエのリズムから始まり、サックスの転調に続くベースソロはこの日一番メロディアス。サックスがソロを奏でると再び転調、ピアノのフリーな、まるで創造と崩壊が同時に訪れたような美しさ、サックスに戻ると再びレゲエのリズムに。
4.「 Spring is Here」
ビルエバンスが愛した曲。
5. 「野垂死に」
アンコール
1. 「¿Donde esta mi gato?」
バツとはまた違う愛のバラード。
2. 「メキシコ」
さらにアンコール、ガツガツの演奏、メキシコの醍醐味。
岩見継吾さんの写真はブレまくる、それほどの激しさ。
永田さんのドラムの手前の、この絵柄がかわいくて気になる。
ノイズにはところどころにジャズミュージシャンの名前があるけれど、これはもしや誤字…?
浄運寺・酉の市へむけて。
今年の夏に初めて多摩川warpでまちライブラリーという存在を初めて知りました。(浅川太平さんとAyukoさんのライブで訪ねました)
図書館の少ない地域にそこに住む人が集まって本を持ち寄るということで生まれる文化的な交流は、図書館も美術館も博物館もある町田にも必要なことなんじゃないかと感じていました。
本や映画やライブのためだけではなく、人の集まり、通り抜ける場所が少ないんじゃないかと。
金銭と既製の価値観のやりとりだけが溢れることは、常識に押し込めて人の個性を無視することと同じ。
町田ノイズで過ごしたり、たまたま会ったひとと話したりすることは少しだけ、その窮屈な価値観から抜け出せるんだと感じていました。
去年の酉の市で、街の名店に引き寄せられ、集まる人達の交流が生まれる特別な空間と時間になっていることを感じられました。
きっと今いちばん「まちライブラリー」的なことが実現しているのは、酉の市の賑やかしとして去年から始まったあの空間なんだと思います。
いつもは街中を通り過ぎて行く人達が浄運寺でひと時足を止めること、そこに僕もいることが、"物を買う"とか"何かをできてなきゃいけない"なんてことを取り払って、「お、来たんだ」と声かけてくれてるような気がします。
声の主が、お店であれ、バッタリ会った友達であれ、昨年見たお寺の鐘でもいい、きっとその声の主をみんなの暮らしている「街」と呼んでいいんだと思います。
街に生きる、音楽がある、美味いものがある、そして時間が過ぎて行く。
11月23日 11:00-21:00
「唄う酉」まちだ酉の市