Jazz meets Blues

手紙のように書きとめる、音楽やライブの記憶、地元のお店の思い出。

代々木~高田馬場~西早稲田~渋谷 - 5月27日

5月末、都心に用事があったために慣れない遠出、用事を終えたらせっかくの遠出なので…と色々と散策してきました。
 
代々木・珈琲専門店TOM
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一息つきたいなと周辺にオシャレそうなカフェもあったけれど、やはり純喫茶的なこちらに。
一階にはカウンターとテープル席、2階席もあるとのことで階段を上ります。映画のセットのような重厚感のある内装、同時に生き生きとした歴史の息吹も感じられます。
本日の珈琲を頂いて読書しながら過ごすと、休憩のビジネスマンもおしゃべりの若いコも様々な客層が訪れていました。
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こんな風に誰からも愛されてそれでいてお店自身のスタイルを変えずにいられることに憧れると同時に尊敬せずにはいられません。
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レシートに綴られた詩も魅力的です。 
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代々木NARU 
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TOMから少し歩いた所に、関東のジャズファンなら度々名前を聞いているであろう代々木NARUがありました。 この日は今後来ることがあっても道に迷わないようにと場所を確認するだけです。 
お昼のランチと共に店頭でのお弁当の販売もされて、若いスタッフさんが明るく接客されていました。 ジャズファンに訴えるだけでなく、街の飲食店としてちゃんと機能されているのが、当たり前のこととはいえ、いちジャズファンには考え及ばない現実の努力と実力なんだろうと思いました。 
またいつかライブを楽しみに来ます! 
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高田馬場・Milestone  
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電車に乗って高田馬場へ。Google MAPでなんとかMilestoneにたどり着きます。 
外観も内装も爽やかで、潔癖すぎることのない清潔さ、そして何よりスピーカーがドンと構えて音楽のためのお店だと言うことがはっきりと伝わります。 
壁一面の本棚にはジャズ関連の本が沢山あり、販売もしていました。 
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マスターが常連さんと「チェーン店が増えて街並みも変わった」と話せれているのが、ジョニーハートマンの歌声の奥で聞こえます。 
大企業の均質化したビジネスよりも、個人店でこその出会いの魅力に気付かれる時代がきっともうそこまで来ているはずだと僕は思います。 

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西早稲田 のびのび荘  
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高田馬場からGoogle MAPを頼りに細い道も歩き抜けて、西早稲田へ。 
「ツレがウツになりまして」というコミックエッセイは、映画化もされてご存知の方も多いはず。 ツレウツの続編も、その後を描いたイグアナの嫁も、他の作品でも細川貂々さんは個人的な精神的成長の道のりを描いています。 
新作の「てんてん哲学に出会う」の原画展がのひのび荘さんで行われていました。(少し前には貂々さんが在廊された日もあったそうです) 
お店の方が原画についての紹介もして下さいました。 
手作りの作家さんの作品も沢山紹介されているお店でした。 
 
電車に乗って久しぶりの渋谷へ。 
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ONLY FREE PAPER - PARCO PART1, 4F 
PARCOの4階にフリーペーパーの配布場所を設置していると知ってから気になっていました。4階奥の柱の棚に沢山置かれていました。 
今の時代、雑誌は売れないテレビは見ないのが常識のようになってますが(僕はラジオだけは日常的に聴きます)、それは商業的な目的が透けて見えるようになったこと、儲けを出すために共感もできない特殊なことを見せられることに、みんな飽きてしまったんだと思います。 
フリーペーパーは個人発の媒体、地元の商店の広告が載ることはあっても、発行者の意思を応援する意味で広告費を払っているので、大きなものに巻かれない発言ができます。もしかしたら今最も新しい表現はフリーペーパーに現れているのかもしれません。 
個人発の”しょーもない”ものから、個性的なもの、大手メディアに載らない生活の声、独特なアプローチでこれが無料なの?と驚かされるクオリティに仕上げているものなど様々です。 
個人発と言っても複数の人間が集まることでカタチになっていますが、「やりたいことをやっている」という共通店があります。

twitter.com

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タワーレコード渋谷店 6F イベントスペース 渡辺香津美 ミニライブ

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この日は6階で渡辺香津美さんのインストアミニライブがありました。
客席には往年のギターキッズたちが集まっていました。
音楽ライターの方からのインタビューで始まり、客席からの質問にも少し答えていらっしゃいました。お客さんの質問も熱い。香津美さんの表情や明るが魅力的でした。
演奏は「ギターを弾く」という言葉で想像する表情をいくらでも飛び超えていくような豊かさ。The Beatlesナンバーも聴くことができました。

 
タワーレコード渋谷店 1F プリンス追悼トークイベント
短くも濃厚なミニライブを終えて一階まで降りると、すでにプリンス追悼のトークイベントに備えてDJがプリンス楽曲を大音量で流していました。
ワンフロアしっかりと場所をとって続々とひとが集まってきます。人混みに呑まれないように、一旦外に出ると、プリンスの肖像に「Rest in Purple」。

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トークショーは西寺郷太さんと吉岡正晴さん。西寺郷太さんは「プリンス論」も出版されて、TBSラジオでもお声を聴いたことがありました。
吉岡さんがあえて反対意見を提示する場面もあったけれど、それに対して観客たちがイヤイヤイヤとそれぞれのプリンス感を思い起こすことで会場の一体感を生んでいたように思います。
トークだけでも1時間超えの長丁場、いろんなお話が聴けて、プリンスを追い続けていた訳ではない僕も、今この時代の出来事としてのプリンス体験を味わうことができました。
 
充実の一日になりました。
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